ペルシャ古典楽器に触れる

昨年末にあった自分の通うダンススタジオのダルブカ・ワークショップで、2回程ご一緒した男性が「自分の住んでる街にペルシアの料理と古典音楽のお店ができたんですよ」と仰っていたのを聞き、え~行ってみたい、と暮れから思ってたのですが、
そのお店は、レストランをやっていない午後の時間にペルシア古典楽器(サントゥール、タール、ダフ、他いろいろ)やペルシア舞踊のレッスンもやってると言うことだったので、先週たまたま仕事休んだ日に、昼間に時間のある日も貴重だから遊びに行っちゃおう!、と突如、自分のダルブッカを担いで行ってきました。

場所は、大きな繁華街を抱えるターミナル駅からあるくこと10分ほど。かなりお店もすくなくなり、住宅街に入る入り口にひっそりとありました。
お店入ったら、その日は店主さん(古典楽器奏者のイランの人)しかいなかったけど、店奥の、香の匂いのする薄暗い絨毯敷きの広間に通され(これがすごい良い雰囲気…)、薔薇のお茶を頂きつつ、まずペルシャ音楽の簡単なお話をしてくれ、その後いろんな古典楽器を出してくれながら、見せて、聴かせてもらいました。

まずサントゥール、っていう琴みたいな(今のピアノになる原型だそう)楽器を見せてくれたんだけど、いきなり目の前で奏で出したら、思ったより大きい、それも凄…い美しい音!でちょっと衝撃…。体感してる空間が急に異なるところに持ってかれる、それに途中からサントゥールに合わせペルシャの唄も朗々と歌い始めたので(その方はプロの古典奏者でありプロの古典唱者でもあるらしい。)いきなり異世界度150%。 
まるでアルメニアの至美の傑作映画 『ざくろの色』 の世界に入ったようでした……

次はタールというインドのシタールの先祖とか、笛のネイ(リードが無くてその代わり歯で吹くという、超難しそうな…!)、そしてトンベック?という名前だったか、ゴブレット型の木の太鼓(叩かせてくれたけど穏やかな優しい音)、これは店主さんいわく手より指で叩くと。 演ってくれたらなる程指を忙しく速く動かして音を出すのはエジプトダルブッカと違って、もしダルブッカで言えばトルコ奏法に近い感じかな? それともまた違うけど。面をなぞるサー、ザー、した感じもトルコぽい感じが。

そして一番凄いと思ったのがダフ…!(打楽器) 大きな(直径50~60センチか?)打面に薄い幅の木枠。木枠内面縁にはズラっと金属のリングが 垂れてて。これはペルシャ音楽の中でも大切で、唄に合わせることもするし、これだけで、本当に色々なことのできる楽器です、と。
そして、彼が叩きながら唄い始めたら…嵐が来たと思った…!凄い迫力で、打ち方もドフ立てたり寝かして打ち付けたり凄い激しい。唄ってくれたのが激しい曲だったのかも知れないけど(唄も激しい)、唄い叩いてる空間が自体がすごい劇的になって…!ドフで唄を歌いあげるのは今まで見たことなかった・・・、凄いいい、これ、また見たい…!…その日に見た古典楽器のなかで私は断トツでこのダフの音色に惹かれました…!
店主さん曰く、いろんな古典楽器を知り、奏でていますが、世界で一番難しい楽器がこのドフだと私は思います、と。 …わたしは楽器詳しくないけど、直感で、本当にそうなのかも、と思えたのでした。

ひと通り楽器の紹介と演奏を見させて頂いたら、最後に、「ダルブッカ叩いてみてください」と言われたので、何しようかな?と思って10拍子の「サマーイ」というリズムを叩き始めたら、店主氏はフムフムと聞き、自分の美しいサントゥール(琴)で旋律を合わせ始めました。ちょっと感動。。。10拍子の後、「ペルシャ音楽は3拍子が多い」と最初の説明で聞いていたので3の倍数の9拍子、「カルシラマ」というリズムを叩きました。そしたらまたフムフムと頷かれ、今度はペルシャの基本の3拍子を教えてくれたので(とてもシンプルです)、彼のサントゥールの演奏を聞きながら3拍子を叩き続けたのでした。…他の楽器と合わすの面白い…、ちょっとわくわく、 嬉しい体験です。

その日は店主さんが、木を彫りながらサントゥールを作ってらっしゃる最中にお邪魔したようです。 古典楽器も作ってるってすごいな…。イランと日本は気候湿度が違うから、運んできても1、2年で駄目になるそう。それなら日本で日本の木で自分で作った方が良いと。

そしてこのお店は雰囲気がすごい素敵!でベリーダンスにもすごく合うから、「いつか友達と踊ったり叩いたりパーティーするのに使っていいですか?」って聞いたら、どんどん使ってくださいとのこと。ほんとにやってみたい!
という訳で異空間の時間を過ごせた午後になったのでした…。
目の前の楽士と、奏でられる音、音楽を愛してる人の話を聞き・・・、なんて贅沢なんだ。

店を後にして帰宅してからも、まだお店の美しい香が身体についていました。
また行きたいと思います。。。。
by voicivoila | 2008-03-02 15:04 | オンガクログ
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